あの頃死ななくてよかったなって思えるまで必死に今を生きる

過去の自分にアドバイスできるとしたら。小さい頃から可愛いと言われたことがなくて、自覚もあった。欲しかったプリキュアのピンク色の靴、フリル付きのスカート、ツインテール、ぱっつん前髪。叶わなかった夢。全部叶えてあげたい。大丈夫、自信持っていいよって。どこに連れて行かれてもお行儀がいいねと言われたけど周りの反応が怖いから。物静かなんかじゃなくて自分の意見が言えなかっただけ。小学生の頃からスクールカーストはあって、可愛い子は何か失敗しても笑ってごまかせるけど私は本当に失敗が怖かった、心の中でごめんなさいごめんなさいどうしようって、ほんの小さなことでもミスがあると一日中息が苦しくなって毎日のように金縛りにあった。同級生と後輩と先生にいじめられた。それでも親からの教えでなんとか学校部活に通い続けて。なんでこんなに他人に迷惑かけないように生きてるのに理不尽な扱い受けるのかなって、授業中に勝手に涙が流れて、辛くて死にたくて毎日死にたくて死にたいけどいざ方法を考えると怖くなってカッターで指先切れただけでも直視できない自分が嫌だった。学校抜け出したこともあったけど抜け出したことすらクラスメイトに知られてなくて。なんで生きてんのかなって。逃げたいのに学生の自分の世界は狭くて。この辛い思いはいつになったら報われるのかな。いつになったら幸せになれるのかな。唯一心の支えだったアイドル。チャイムが鳴った後も泣きながらトイレの個室にこもっていた時、その名前をつぶやいたけど彼は助けに来てくれなかった。ドラマならすぐに助けに来てくれて、私を守ってくれて、私の代わりに戦ってくれるのになあ。この世界に生きていて、これからも同じような思いをする私。ピンク色を身につけたかった小さな頃の私、いじめられて死ぬ方法を考えていた頃の私、ずいぶん気楽に芸能人と繋がることだけが生きがいの今の私。いつが一番幸せか分からないし今まで幸せだと感じたことはないけどいつか、ああ、生きててよかったな、あの頃死ななくてよかったなって思える日が来るまで必死に今を生きる